素人がプロにスクイーズ仕掛けるとはそろそろバブルじゃね?

投資

こんにちは、ねこますたーです。

退職まで平穏に過ごしたい今日この頃です。

つい最近、ゲームストップというアメリカ株で素人集団がプロにスクイーズを仕掛けて損失を負わせたという話を耳にしました。

ちょっと中身を追ってみます。

アメリカでの話

ゲームストップという株がある。

この会社はリアルのビデオゲーム販売店なので、昨今のオンライン化の流れには逆らえず業績はよくない。

だから株価も下落している。

ここまではよくある話。

ファンダメンタルズの悪い株は売られるでしょ、普通。

で、ヘッジファンドもせっせと売りを仕掛けていたようだ。

そこへ個人トレーダーの猛烈な買いが入って踏み上げられたのが今回。

僕は個人が株式を買う理由は資産を増やすためだと思っている。

が、しかし。

ゲームストップ株に関しては個人トレーダーが結束してヘッジファンドを懲らしめてやるという明確な意図を持っていた。

個人が大挙して買うもんだから、空売りしていたプロ達は買い戻しを余儀なくされたわけだ。

この結果、ヘッジファンドのメルビン・キャピタル・マネジメントは損失拡大のため、著名投資家であるケン・グリフィン氏やスティーブ・コーエン氏から救済資金約27億ドルの提供を受けることになったようだ。

今までは逆だった

ショートスクイーズは空売り勢に対して買い上げることで、買い戻しをさせて踏ませる戦術だけど、仕掛けるのは常にプロだった。

今回のように素人集団が意図的にショートスクイーズを仕掛けたという話は初めて聞いた。

個人的な興味で話すと、個人がプロにスクイーズを仕掛けたのは面白い。

相場の世界は弱肉強食だから別にいいんじゃないかと思う。

今まではほとんどの場合、プロが得をして素人は損をしていたのだが、それがSNS等で個人が結束してプロに立ち向かうようになったということ。

もう10年くらい前になるけど、ウォール街を占拠せよという運動があった。

覚えている人もいると思う。

この時はウォール街という金融の象徴に対して外から攻めていたわけだ。

だが今回は個人投資家としてショートスクイーズを仕掛けてプロに損失を負わせている。

同じ金融という土俵で闘って打ち負かすってマンガっぽくて面白いなと思ったわけ。

バブルじゃね?

今回の出来事は個人的には面白く見ているんだけど、客観的には普通じゃないと思う。

マンガっぽくて面白いと書いたけど、それは滅多にないからだし。

それにヘッジファンドに一泡吹かせるために買い上げるのも、アリだとは思うけど投資の本質じゃなくない?って感じるわけ。

日本市場でエムスリーが急落しているけど、これも損失を出したヘッジファンドが資金を捻出するために売っているのでは?なんて言われているし。

だからアメリカで起きた事でも巡り巡って日本に影響があったりする。

でこの先も個人が結束してプロを打ち負かすのかというと微妙じゃないか?

だってプロはこの世界で飯を食っているわけだし。

ちょいちょい負けることはあるだろうけど、トータルでは個人が損をすることになるだろう。

僕が今回感じたのは、そもそもこういう現象が起こること自体がバブルなんじゃ?ってこと。

ちょっと末期的な雰囲気を感じるというか。

だってもうこれ、日本で言うところの仕手戦でしょ?

基本的に金あまりだからこんなことになるんだわ。

アメリカのロビンフットで相場やっている若者は上げ相場しか経験がないからイケイケで買う人が多そうだし。

日本もコロナショックでネット証券口座の伸びが凄かったようだけど、そこから始めた人はやはり上げ相場しか経験していない。

だいたい合理的バブルなんて言葉がチラホラ出てくるようじゃヤバいでしょ。

これは今の現象を説明するために編み出された言葉だけど、僕はQレシオを思い出すね。

当時バブルを説明するために用いられたQレシオ。

理屈を合わせるために後付けで理論を持ってくるときはバブルだと思うね。

あとがき

今の相場水準は僕にはかなり難しい。

相場は上げるときはゆっくりだけど落ちるときは速いから。

みんなうまく飛び降りることができると思っているかもしれないけど、結構難しいよ。

例えば日経が前日比500円安みたいな日に株式は売りにくい。

でも下げ相場ってそんな感じで最初はじまるから。

戻したところで売ろうと待っていてもどんどん下がる。

僕は実際コロナの下落でも持株は売れなかった。

いいだけ下がったところで拾えたのはいいけれど、初期の急落で現金化しておけば底値でたくさん拾えた。

まあ僕は売りが苦手ということなんです。

人それぞれ得意なスタイルがあるから、それを守って売買するのが一番生き残る可能性が高い。

たぶんこの世界、生き残ってさえいれば資産は増えていく。

20年以上相場をやっていて、そんな実感はある。