株主優待冬の時代到来か?~ラサ商事から考える

投資

こんにちは、ねこますた~です。

中央競馬を見ながら書いています。

馬券はまったく当たりません。

さて、昨今のコロナの影響で株主優待の変更や廃止に踏み切る企業がポツポツ出てきています。

まあ、少しでも支出を減らしたいと思えば、当然メスの入る領域だよね。

今日は株主優待が今後どうなるのかを考えてみたいと思います。

コロナショックで株主優待も見直し?

世界的にお金をジャブジャブ供給を増やしているから、株価はV字回復しているけれど業績は減収減益の企業が多いから、株主優待を見直そうと考える企業が出てくるのはある意味当然の成り行きだと思われる。

もともと株主優待は不公平ではという議論もある。

正直、ぼく自身、不公平な制度ではと思いつつ、株主優待は美味しいから購入の際には考慮に入れている。

いいか悪いかは別として、美味しい制度は利用するという考え方です。

なので必ずしも優待ありきで株を買うわけじゃない。

優先順位としては、①株価の上昇②配当利回り③株主優待みたいな順番。

でもこの株主優待に関しては、コロナショックを言い訳?にして見直す企業は出てきそうだ。

ラサ商事の株主優待

1年未満の株主は500円のクオカード、1年以上の株主には1000円のクオカードだったんだけど、これが廃止になりました。

配当利回りに換算すれば1%くらいあるから結構お得だったんだよね。

この廃止の発表がなされたのは9月18日(金)16:30なので、場が引けてから。

プレスリリースを見ると、株主の皆様に対する公平な利益還元という文言がある。

そして、新型コロナウイルスの感染拡大による経営環境への影響とも書いてある。

まあこれは、理由として正直なところだよなあと思う。

ただ、株式を持っている身からすると、週明けの株価は気になる。

株価は堅調に推移しているので、発表のタイミングとしては絶妙かもしれない。

で、ラサ商事が株主優待を廃止するから持ち株を処分するのかというと、それはまた別問題。

そもそも株主優待の優先順位がそんなに高くないから。

そんなわけで、ラサ商事をちょっと分析してみる。

ラサ商事の分析

日経新聞電子版から株価チャートを引用します。

ラサ商事のチャート

ラサ商事は2014年にNISAで購入しました。で、2019年にロールオーバーして今に至る。

もう6年も持っているんだなあ。

当時400円台で購入して、2020年9月18日現在で988円なので約2倍になっている。

株式ポートフォリオの中ではなかなか優秀なほう。

さて、財務だけど予想PERは9.5倍。

これは別に高くない。

予想配当利回りは3.84%。これは結構優秀。

ラサ商事は徐々に配当を増やしてきていて、2021年3月期も据え置き予想。

企業努力がうかがえますね。

業績は良くも悪くも安定している印象。

2021年3月期はさすがにコロナの影響で業績は悪くなる予想だけど、赤字になるとかじゃない。

なので、直ちに売却する必要はないと判断する。

あとがき

企業の株式持ち合いは海外からの批判にさらされて徐々に減ってきているけど、そこで安定株主をどうするか?という問題が出てきたように思う。

その一つの解決策として、個人株主に活路を求める企業が出てきたのかなと。

会社のファンである個人株主を増やせば経営が安定する効果は確かにあると思う。

株主優待はその方策の一つとしてあると理解している。

が、しかし。

この考え方は通用しないのかもしれない。

つい最近、大戸屋がコロワイドにTOBを仕掛けられて成立するということがあった。

大戸屋は個人株主が多い企業だし、大戸屋のファンがたくさん個人株主になっていただろうと思う。

それでも破格の提示額を示されるとTOBは成立してしまった。

情より実を取る形。

たとえば僕が大戸屋の株式を持っていたとしても、今回のTOBには応じたはず。

なぜなら僕にとって株式の優先順位の一番は株価の上昇だから。

つまり、株主優待を充実させても株価にはかなわないという現実を示したともいえる。

これは株主優待の効果に疑問符を投げかける出来事だったように思う。

そう考えると株主優待制度が今後拡大するのかというと、どうだろうなぁと思ってしまう。